フロリダ・ディズニーワールドでのキャスト生活もいよいよ一区切り。先日、旧春組の先輩たちが無事にプログラムを修了し、パークを卒業していきました。そして今日からはいよいよ、私たち新春組と秋組だけでパークを運営していく新体制がスタートです。
この日をもって、研修期間中ずっと胸元に付けていた赤いタグ──「Earning My Ears(耳稼ぎ中)」を外すことになりました。これはディズニーの新人キャストが研修中であることを示すバッジで、直訳すると「耳を稼いでいる最中」。ミッキーの耳(=一人前のディズニーキャスト)を目指して奮闘しているという意味が込められています。
このタグを付けている間は、多少のミスも大目に見てもらえるという暗黙の了解があるのですが、それも今日でおしまい。いよいよ“耳が取れた”=一人前としての責任が本格的に求められるようになるのです。
とはいえ、実際のところはまだまだ不安がいっぱい。今日もさっそくいくつか小さな失敗をしてしまいましたが、これも通過点!パークの魔法を支える一員として、これからは自信を持ってゲストを迎えられるようになりたいと思います。
新しいネームタグで「Sunny」に!
新人キャストの「耳稼ぎ期間」終了とともに、ネームタグも新しくなりました。これまで本名が表記されていた名札には、今日から自分が希望した名前──「Sunny」の文字が。

実はディズニーでは、あくまで本名ベースのニックネームが推奨されていて、完全な通称はNGと聞いていたので、ちょっと不安もありました。でも、幸いにも希望通りのタグが届いて感激。日本でもよく聞かれる「なぜサニー?」という由来も、これから何度も英語で説明する日々が始まりそうです。
初めてのキオスク完全独り立ち!
そして今日は、キオスク業務での完全な「独り立ちデビュー」も果たしました。キオスクとは、パーク内の屋外販売ブースのこと。日本の駄菓子屋さんのような存在で、飲み物やスナック、グッズなどを販売しています。
これまでも先輩と一緒に担当することはありましたが、レジ締めから商品補充、接客まで全てを一人で任されたのは今日が初めて。昨日は色々とミスも多かったので、今日は特に慎重に。結果としてレジはプラマイゼロ、補充も完璧、業務もスムーズで、ようやく少し自信がついてきました。
心に残ったゲストとのふれあい
ディズニーキャストの魅力は、何と言っても世界中から訪れるゲストとの一期一会。今日もいくつか心温まる出会いがありました。
① 昨日の私の失敗を笑顔で許してくれたゲスト
昨日、レジで対応を間違えてしまったゲストに、偶然にも今日キオスクで再会。遠くから私を見つけて手を振ってくれました。「昨日はスミマセンでした!」と謝ると、「気にしないで!」と笑顔で応じてくださり、ほっと胸を撫で下ろしました。
② 3度も来店してくれたティーンの女の子たち
最初はお土産、次は記念メダルのメタザ作成、そして最後には「一緒に写真撮ってください!」とリクエスト。3回も来てくれるなんて、キャスト冥利に尽きるひとときでした。
③ 剣玉で交流した日本好きな中学生コンビ
日本の伝統おもちゃ「剣玉」を手に取り、やり方が分からないという女の子たちにレクチャー。最初は苦戦していたけれど、何度も練習を重ねて、ついには13回連続でお皿に乗せられるように!日本文化への興味も深く、「NANA」や浜崎あゆみ、中島美嘉などの話題で盛り上がりました。「いつか日本に留学したいんです」と話してくれたその言葉が、今でも耳に残っています。
自分の国を伝える役割の大切さ
こうしたゲストとの会話を通じて感じたのは、キャストとしての大切な役割──それは「自国の文化を伝えること」。エプコット日本館では、商品を売るだけでなく、日本文化の紹介や、日本への興味のきっかけをつくることも求められます。
今回の経験を通じて、日本に関する質問にもっと自信を持って答えられるよう、今後は自分の国についても改めて学び直したいと思いました。
明日もまたキオスク勤務!ディズニーキャストとして一歩ずつ、でも確実に前進していきます。
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