ドイツからイタリアへ、妹とは以前にもイタリア・スイスを周遊したこともあり、ローマ、フィレンツェ、ミラノなどのメジャー都市はスキップ。
今回はベネチアを拠点に北イタリアの都市を巡るルートを選びました。初めて訪れる北イタリア。映画のような街並みと人々の温かさ、美味しい料理とちょっとしたトラブルさえも、すべてが旅の大切な思い出になりました。
ベネチア・ムラーノ島:静かなガラス工芸の島でイタリア旅の始まり
ドイツからのフライト後、ベネチア空港から水上バス(ヴァポレット)で20分ほどでムラーノ島へ。ムラーノ島はベネチア本島とは違い、観光客の喧騒から少し離れた静かな島で、ガラス工芸の町として知られています。



今回宿泊したのは《Murano Palace》。ここのオーナー自身がガラス工房を経営しており、部屋の装飾や備品にもセンスが光っていました。イースター期間中だったこともあり多くの店が閉まっていたものの、地元スーパー(COOP)や教会前の広場をぶらぶら。貧乏旅行らしく、チョコクロワッサンと冷凍ティラミスでディナー。空気が澄んでいて、静かな夜にぴったりの時間でした。
ベネチア:観光名所の裏に潜む観光地あるある
イタリア1日目は早速観光モード。ヴァポレットでベネチア本島に渡り、サンマルコ広場、ドゥカーレ宮殿、アカデミア美術館など主要スポットを巡りました。数々の絵画に残されている広場や運河の風景が現在とほぼ同じで、街並みがずっと大切に守られてきたのだなと感慨深くなりました。



ところが、ランチで入ったお店で“観光地の洗礼”を受けることに…。イタリア料理を期待して入った店内は中華系、キッチン設備もなく「チンッ」という音と共に登場したのは、まさかの電子レンジパスタ(10ユーロ)笑。

リサーチ不足で適当に価格でお店を選んでしまった我々が悪いのですが、これにはちょっとがっかり。
とはいえ、Murano Palaceのオーナーがとても親切で、観光案内や時刻表の確認など、まるで友人のような距離感で接してくれたのが嬉しかったポイントです。


生憎の雨ではありましたが、とにかくヴェネチアの街並みが美しくて、いくら散策しても全く飽きることがありませんでした。この美しい街がいつまでもこの姿を留めてくれることを願うばかりです。
あと、IL Papiroというカード屋さんがとっても可愛くて、ポストカードやヴェネチアの観光地をモチーフにしたグリーティングカードなど、沢山買ってしまいました。文房具好きさんにとてもオススメ!
ヴェローナ:ロミオとジュリエットの街でのハプニング
2日目は高速鉄道(ES)でヴェローナへ。事前にネットでチケットを予約していたものの確認メールが届かず、駅で再購入するはめに。ヴェネチアから電車で約1時間、到着後、ホテルの場所がわからず一時間近く迷ったものの、地元の人たちの親切で無事到着。
さらに予約日を間違えていたことが発覚! しかしレセプションのタチアナさんは笑顔で日程を変更してくれ、時間外にも関わらず早めにチェックイン対応をしてくれました。Wi-Fiログインでも気配りしてくれるなど、旅の不安が一気に安心に変わる出来事でした。
ヴェローナとは、イタリア北部・ヴェネト州にある歴史ある美しい町で、「ロミオとジュリエット」の舞台として世界的に有名です。古代ローマ時代の円形闘技場「アレーナ・ディ・ヴェローナ」や中世の建築が美しく保存されていて、石畳の道と歴史ある建物が街全体にロマンチックな雰囲気を漂わせています。
私たちも早速、円形競技場を望む広場にあるカフェのテラス席でランチ休憩。



その後、円形闘技場やジュリエットの家(Casa di Giulietta)などを観てまわりました。ジュリエットのバルコニーは観光客に人気のスポットで、多くの人が訪れ、恋の願いを込めて壁にメッセージを残していました。






アディジェ川沿いには美しい橋や景色が広がり、のんびりとした街歩きにぴったりです。これぞ地中海気候という晴天で本当に気持ちがいい!思わずジェラートを購入して美しい景色を満喫しました。



シエナ:トスカーナの丘に広がる中世の街並み
3日目はシエナへ移動。フィレンツェでの乗り換え時に駅名を間違え、トラブルが発生したものの、無事到着。今回のシエナ滞在では街歩きよりも移動での学びが多かった印象です。
早速荷物を置きにホテルへ行くと、まだ時間が早いのにチェックインさせてくれました!昨日のヴェローナといい、思わぬホスピタリティにびっくり(イタリアの方すみません)。
しかもホテルのバルコニーからの眺めがまた素晴らしい!ヴェローナと違ってシエナは少し落ち着いた感じの色合いの街ですが、ダヴィンチの絵画そのままのような少し素朴なところがまたトスカーナ地方という感じがして、私はとっても好みでした。
🏰 シエナ(Siena)とは?イタリア・トスカーナ州の中世都市で、ルネサンス期の文化とゴシック様式の美しさが色濃く残る街です。フィレンツェから電車やバスで1~2時間ほどでアクセスでき、日帰りでも楽しめます。



シエナの見どころとしてはこんな感じ。
カンポ広場(Piazza del Campo)
扇形に広がる独特な広場で、街のシンボル。毎年夏には伝統の「パリオ」という競馬祭りが開催され、世界中から観光客が訪れます。

シエナ大聖堂(Duomo di Siena)
白と黒の大理石を使ったゴシック様式の建築で、内部のモザイク床やドナテッロやミケランジェロの作品が圧巻です。



中世そのままの街並み
石畳の道や茶色いレンガの建物が続き、まるでタイムスリップしたかのような雰囲気を味わえます。


私たちはカンポ広場とシエナ大聖堂を巡りつつ、シエナの街を堪能しました。大聖堂からの眺めは本当に綺麗で、ドゥオモと鐘楼がある景色もフィレンツェに似ている印象でした。
あと、カンポ広場を眺められるレストランで食べたピザがこの度で一番美味しくて、やっと食の面でイタリアに来ているな!という感じがしました(笑)

■シエナからニースへ:イタリア最後の冒険とフランスへの移動
最終日はシエナから南仏ニースへ移動。出発電車の遅延により乗り継ぎができず大ピンチ!ですが窓口で相談すると、Genova経由のルートを教えてくれ、IC列車2本を乗り継ぎなんとかニースへ。
乗り継いだ結果なのか、途中で「アマルフィ!?」と思われるような素敵な景色にも出会えて、楽しい車窓の旅となりました。(一瞬すぎて写真を撮れず、下の写真は別の街です)

旅をしていると「ドラクエのようだな」と思うことがあります。困っている時にはヒントをくれる人が現れ、話し続けることで必ず道が開ける。この日もまさにそんな展開でした。
夜のニースでは軽くパスタサラダとヨーグルトのディナー。日本人のレセプションの方からニースの観光情報を聞くこともでき、翌日への準備もばっちり。
■ 旅のヒント
・水上バスはムラーノ島→本島の移動に便利。ACTVの1日券を活用しよう。
・レストランは観光地中心のお店を適当に選ぶと失敗する可能性あり。事前リサーチ必須。
・困ったときは「駅のインフォメーション」よりも、ホテルの窓口スタッフに聞くのが正解かも。
■ 持っていってよかったアイテム
・ポンチョ:ベネチアやシエナの突然の雨に備えて。傘より軽くて便利。特にベネチア中心部は道が狭いので傘をさすと人とぶつかって歩きづらいかも。
■ おすすめのお土産
- イルパピロのカードなど紙製品
- ムラーノガラスのアクセサリーや小物(私はベネチアガラスのピアスを購入)
- ヴェローナのロミオとジュリエットモチーフのグッズ
次回は南仏ニース編へと続きます。お楽しみに!